馬との暮らし
高校時代の友人が馬と共生できる村を目指して馬を飼っていました。
ここにいる馬は4頭。木曽馬と、道産子という日本の在来種。
午前中は小学生達の馬体験をお手伝いして、午後はちょっとやんちゃな若い馬に乗せてもらいました。
えさ代のカンパだけで乗せてくれるし、馬も小さめで乗りやすかった。
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かんな馬の会
ボロ(馬糞)はとてもいい草の香り。それは、大量に草を食べ、半分も消化していない状態で次々にフンになって出てくるから。ボロには虫が集まり、集まった虫を放し飼いにしている鶏がついばむ。馬は皆で糞をする場所を決めている。
馬とふれあう時の注意は、
・後ろに立たない …馬は臆病で、真後ろが見えないので見えないところに立たれるのが大嫌い。蹴られる危険がある。
・大声をだして騒がない …臆病なのでびっくりする。
・足をふまれないように注意する。…一つの脚で100kgあるのでふまれると骨折する危険がある。
ブラッシングはマッサージや清潔を保つためと、その日の体調を見るため。
蹄の掃除は、前脚は後ろに手を回して脚をつかみ、後ろ脚は前からつかむ。蹄はとても大切なので、怪我をしていないか、石が挟まっていないかチェックする。馬にとって脚はとても大事なもので、怪我で歩けなくなると内蔵の状態も悪くなり、病気になってしまう。
悪い事をしたらすぐに叱る。馬との関係は毎日一から更新される。こちらにとってはよく知った馬でも、馬にとっては毎日新しい人に会っているようなもの。だから気を抜いていると、馬との関係が築けない。それは、馬は人を区別しないと同時に、差別もしないという事。
もし馬が押してきたり、触ってきたら、こちらがリーダーなのかを試している。すぐに毅然とした態度を取る。
馬もまた、社会性のある動物。リーダーが誰なのか決まっていないと上手くいかない。じかにふれあうせいか、こちらの考えている事を伝えなくても、伝わってしまっている。それで上手くいく事もあり、行かない事もある。余計な事は言わない、という人間関係の作法は通じない。
鞍を付けるとき、腹帯は動くとだんだん緩んでくるものなので、きつく締める。
ハミは馬の前歯と奥歯の間の歯のないところに丁度収まるようになっている。馬と人間の関係は数千年前からある、1500年前のハミも見つかっている。
ハミは、微妙な人の指示を伝えるのに役立つ。強くは引かない。
あぶみには指の付け根までしか入れない。あまり深く入ると引っかかって抜けないので危ない。
乗る時は世界共通で馬の左側から。日本とどこかの地域は例外があって右からも乗る。たてがみと手綱を一緒につかみ、鞍にはあまり頼らないで飛び乗る。